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石やアクササリーの写真を中心としたブログ


by mandala-04
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NY編 彫金学校の話

彫金の学校

NYでは、彫金の職業訓練学校に通った。
本当は、名前の通ったファッションの専門学校に行きたかったのだが、お金と英語力に断念し、手っ取り早い方へなびいたわけである。しかし、この職業訓練学校、あなどれなかった。
朝は9時から、夕方5時、6時、遅ければ8時、9時まで、一日中彫金しっ放しなのである。
私は、ジャパレス(日本食レストラン)での仕事があったため、4時にあがるのだが、
先生はこのズレた時間を後に回すという技を持ち出し、私は修業する期間を大幅に延ばされた。

朝は、学校近くの屋台でべーグルを買い、半分だけ食べて、残りを昼に食べる。夜は、ジャパレスのまかないを食べるという、貧乏学生丸出しのセコイ食生活。バイト代が入れば、昼が韓国料理のランチになったりもする。
というか、時間がほんとにギリギリで、食べる時間がなかった。今では考えられない話である。

学校では、本当にたくさんのことを学ばせてもらった。
大阪難波の彫金教室でちょこちょこっとやったぐらいの私でも、この学校で、彫金の基礎から、リペア、ダイアモンドや石のセッティング、メッキの方法、パールストリンギング、ワックス(鋳造)、金のキャラットの見分け方、その他諸々を短期間で習得することができた。
しかも市民であれば、仕事の斡旋もしてくれるのだ。

私が特に好きだったのは、バーナーワーク(彫金はバーナーばっかり使うので)ではなく、石のセッティングとパールストリングだった。石は小さければ小さいほど、がぜんヤル気が出た。
「パヴェ(石畳)」といって、小さな石を指輪の地金に隙間なく埋めていくという気の遠くなる作業がかなり気に入って、何時間もやっている間に日が暮れてみたり。
パールストリンギングは、そのままパールを糸で一個つないでは玉結び・・の連続を作業。単純で退屈だと、みんなボヤいていたのを思い出す。
バーナーワークでは、ほんまによう火傷をした。教室にあったアロエは私のために存在してるんちゃウかってほどだ。
Soldering(ロウ付け)といって、金属の溶接(ハンダ付け)したり、いろんな場面で火を使った後、お水につけて熱を取らんとあかんのに、ついつい水につけないままで触ってみたりして、「熱っ!!」ちゅう初歩的なミスを何回もしてみたり。

教室には、校長、校長の奥さん、ギリシア人の女の先生、プエルトリコから来た人、ガラパゴス(?)から来た人、クイーンズの人、ブルックリンの人、インド系の人、中国系の人、おじいちゃん、お姉ちゃん、オッサン等など人種も年代も様々でいろんな人がいたが、日本人はほとんどいなくて、私一人。ぽつん。
しかし、私が卒業しかけの時に、同じ年の日本人の女の子が入ってきた。
たまたま、友達の友達だったり、私も彼女も一人っ子だったり、と何かと共通があり、すぐに仲良しになって、実は今も連絡を取り合っている仲である。

う~ん、懐かしい彫金学校の思い出。
by mandala-04 | 2007-05-09 23:56 | 石とマンダラ